Windows Server IoT 2019 とは
Windows ServerをベースにNetwork経由でアクセスするStorage Server向けに調整されたOSです。
2020年8月現在、現行のバージョンはWindows Server IoT 2019です。
2019から名称変更となり前バージョンはWindows Storage Server 2016という名称でした。
このWindows Server IoT 2019は、通常のWindows Serverとは流通経路が異なり、OS単体で入手することはできません。
組込用OSとして、Microsoftの指定を受けたベンダーから製品にインストールされて販売されます。
弊社は登録を受けていますので、サーバに組込済みの製品として販売が可能です。
通常のWindows Serverと比較すると、大きなメリットとして、
(1)低イニシャルコストでの導入
(2)ファイルサーバとして調整済み
という大きなメリットがあります。
Network経由でアクセスするStorage Serverといえば、最近ではNASに人気があります。
当店でもパートナーであるSynologyイチオシですが、簡単に一般的なNASとWindows Storage Serverの違いも簡単に書いてみます。
Windows Storage Server | LinuxベースOS | |
---|---|---|
ActiveDirectory対応 | ◎ | △ |
インターフェイス | Windows標準インターフェイス | 機種によって異なるインターフェイス |
操作性 | Windows 環境に慣れたユーザは管理しやすい。 | ベンダー・機種で異なる |
設定の自由度 | ◎ | △ |
用途例 | 大規模企業の部門サーバー | 初めてのNAS(一台目) |
レプリケーション先サーバー | バックアップの保存先 | |
同時アクセス | ◎ | ○ |
リモートデスクトップ経由での接続 | ◎ | △ |
費用 | 高 | 低 |
注意が必要なのは、AD(ActiveDirectory)対応ですが、実際に使用するにはADサーバが必要となり、このADサーバにアクセスするためには、人数分のCALが必要となります。(ここ結構落とし穴です)
Windows storage server とActive Directoryとcalについて
Windows ServerIoT 2019の二つのエディション(Workgroup/Standard)
使用ユーザー数によって、WorkgroupとStandardの二つのエディションが存在します。
- Workgroup..接続ユーザー数50以下
- Standard…接続ユーザー数、無制限
接続ユーザー数が50以下の場合には、Workgroupで足りますが、それ以上となることが予想されているのであれば、Standardをおすすめします。
Windows Server IoTのライセンス条項
Microsoftの公式ライセンス条項をご確認の上、ご利用いただくことをお勧めします。
なお、実は、Windows Server IoTは、通常のWindows Serverの様に、アプリをインストールして動かすことも出来てしまうのですが、これは、ライセンス違反となります。ご注意ください。