お世話になっております。PG-Direct技術の渡邊です。
関西では、大型台風による被災、北海道では地震による被災と、度重なる自然災害で、被災された方々、企業様には、いち早く通常の営業、環境を取り戻せますよう心よりお祈り申し上げます。
先日PG-Directを運営している国際産業技術株式会社内で、バックアップの営業向け勉強会をしました。今回は、その内容を紹介したいと思います。Windowsサーバを運用している方で、バックアップ運用ってどうすれば良いの?何から手をつければ、良いかわからない。。。という方が、対象です。
【1】バックアップとリストアについて、考えましょう。
Windowsサーバを業務で使っていて、利用できなくなる状況をまずは、考えましょう。
1)ハードウェアの障害。
HDD・電源のハードウェア故障、サーバ機本体の故障
2)データの削除、改変、破壊
サーバ管理者、オペレータのミス、利用者のミス(操作ミス)
ウィルス感染。
ソフトウェアアップデート、Windows Updateによる意図しない動作、不具合
つぎにそのサーバで、サービスする業務(ファイルサーバ、Webサーバ、DBサーバ等)が
どれだけの業務インパクトがあり、復旧までにどこまで、我慢(時間的許容できるか?)
によって、バックアップやリストアの方法が変わってきます。
すぐに使いたい!というのは、当たり前ですが、すぐに使うための準備(復元作業)には
相応の時間がかかりますので、Windows サーバやNASなどを複数台お持ちの場合は、それぞれに復旧要件をまとめておくと良いでしょう。
例1) 社内ファイルサーバ(ホスト名◎◎) 利用者:全社
1)サービス停止、日中許容:平日=1時間。土曜休日=社員に告知の上、6時間程度
夜間停止可能時間:夜間20:00-翌6:00 (利用者に告知の上)
2)データ(ファイル:オフィスファイル、画像ファイル、動画ファイル)
データ単位での復旧までの許容時間:1時間
3)バックアップ手法:◎◎
4)ハードウェア障害時窓口:契約番号:△△ー△△△△△△△△
連絡先:△△△△△△△△△△
例2) 経理勘定系システム(ホスト名◎◎) 利用者:経理部門(主幹:◎◎)
1)サービス停止、日中許容:平日=3時間(夕刻16:00-17:00除く)。
土曜休日=終日可能。
夜間停止可能時間:夜間18:00-翌6:00 (主幹に告知の上)
2)データ(アプリケーション:◎◎ソフトウェア
データベース:MS-SQLサーバ2012)
データ(テーブル単位)での復旧までの許容時間:3時間
復元作業時は、◎◎ソフトウェア様に連絡(保守番号△△△△△△△△△)
ソフトウェア保守対応可能時間(平日9:30-17:00)
3)バックアップ:ソフトウェア内部によるバックアップ+外部バックアップ
4)ハードウェア障害時窓口:契約番号:△△ー△△△△△△△△
連絡先:△△△△△△△△△△
などをサーバ単位、サービス単位で準備しておくといざという時に良いでしょう。
(また、ISOやISMS、IT内部統制などでは、これらの帳票の準備は、監査の際に役立ちます。)
ここでバックアップと一緒にリストア(復元)という言葉が、出てきます。サーバ運用の”あるある大辞典”があれば、
1)サーバのバックアップは取っているが、リストア方法がわからない
リストアしたことがない。
2)サーバのバックアップは、設定したが、”動いているか、管理していない。”
バックアップが、取れいているか自信がない。。
リストア(復元)の練習、テストは必ず必要です。防災訓練と同じですので、年に回か、
実施をして、手順の確認。きちんとリストアできること、などをチェックする体制も
必要です。(中々、難しいですが、先に年間スケジュールを決めておくことが重要です。)
”1回やれば、良いんじゃないの?”
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、サーバやOS、ソフトウェアは”生き物”です。
勝手に成長(たまに退化)します。知らないうちに別の”生き物”になっていることがあります。(Windowsアップデートやソフトウェアのメンテナンスなどに起因)
特にWindowsアップデートは、運用で使う画面や画面推移なども変えてしまうことがあります。定期的なチェックが必要です。
次回、バックアップについて、実際のオペレーションをふまえて、案内いたします。
【2】につづく